「にじさんじ」ANYCOLOR、時価総額が1950億円に!東証グロースで2位へ
VTuber(バーチャルユーチューバー)・バーチャルライバーのグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLOR(エニーカラー)が6月8日に東証グルース(旧マザーズ)市場に上場。予想を遥かに上回る結果で、上場3日目となった6月9日もストップ高水準となる前日比1000円(18.1%)高の6510円まで上昇。時価総額は約1950億円までふくらみ、東証グロース市場でビズリーチのビジョナル(約2110億円)についで2位につけています。
ANYCOLORは、2017年に当時大学生だった田角陸氏が「いちから」として創業。今年で5年目になるいわゆるVTure事務所です。元はVtuberに簡単になることができるスマホアプリの「にじさんじアプリ」の開発から、そこから集めたVTuberたちによる「にじさんじプロジェクト」が人気となりVTuber事務所として業績を伸ばしてきました。
8日に公開した2022年4月期の業績予想は、売上高が132億5900万円(前期比73.6%増)、営業利益が37億8500万円(同160.7%増)、純利益が24億9700万円(同166.4%)と、その成長度合いからも注目の高さがうなづけます。
公開株式数は180万300株で公開価格は1530円でしたが、上場初日となった8日は売買が成立せず。初値はつきませんでした。上場2日目の9日は前場で初値4810円(公開価格1530円の3.1倍)を付け、その後も値を上げ、ストップ高となる5510円まで上昇。終値ベースでの時価総額は1652億円にまでなりました。
そして上場3日目となった9日もストップ高水準となる前日比1000円(18.1%)高の6510円まで上昇。時価総額は約1950億円となりました。同様のエンタメ企業では人気YouTuberを抱える「UUUM」が時価総額298億円、芸能事務所のアミューズが時価総額384億円など圧倒的な時価総額であることがわかります。なおANYCOLORは大株主の株式売却を制限する「ロックアップ」期間が上場後180日の12月4日まで設定されています。
ANYCOLORのてがける多種多様なインフルエンサーが所属するVTuber・バーチャルライバープロジェクト「にじさんじプロジェクト」では、各種イベントやグッズ・デジタルコンテンツの販売、楽曲制作などをおこなっており、現在、約150名の所属ライバーが所属。YouTube等の動画配信プラットフォームにて活動しています。
たとえば所属ライバーのひとりで5月21日にデビューしたばかりの「壱百満天原サロメ」は、上場前日の7日、わずか17日でYouTubeチャンネル登録者数100万人突破。短期間での100万人突破は、にじさんじ所属で注目度が高いところも理由のひとつだと思われます。月ノ美兎や葛葉、叶といった人気ライバーたちの人気も安定しています。
YouTubeなどのプラットフォームに売り上げが左右されるYouTuberやライバーですが、グッズ販売や音声などのデジタルコンテンツの販売、さらにリアルライブの開催など様々な収益を得る仕組みがあることもANYCOLORの躍進につながっています。
そこにYouTuber事務所などでは基本軸にもなる企業からの広告案件なども獲得していることで、現状では非常に安定。海外展開も積極的におこなっていることも躍進につながっているという見方もあります。
VTuber・バーチャルライバーは、これまでの人間のタレントとは違って、事務所側のイニシアティブが大きいことも非常に強みです。UUUMなどのYouTuber事務所などでは、これまで様々な理由で所属YouTuberの退所といった問題を抱えていました。VTuberでもキズナアイのように、権利が複雑になっているケースもあるため、決して楽観視できる問題では有りませんが、たとえば美容のYouTuberが急激に体型が変化してしまうといったことが起きにくいので、企業も安心して案件を依頼しやすい性質があるのかもしれません。
ただし、VTuberもこれまでに様々な不祥事が起きており、前述したキズナアイの時のように、いわゆる「中の人」と事務所との関係によっては、大きく崩壊すること考えられます。
現状では、グッズ販売のようなそもそもがデジタルコンテンツであることの強みも活かせ、さらに今後はNFTやメタバースといったWeb3関連のコンテンツとも融和性が高いことから、さらなる発展が期待できるかもしれません。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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