岩手県紫波町「ファン向けデジタル会員権」導入に向け実証実験

岩手県の紫波町(しわちょう)が、Web3技術を活用した「ファン向けデジタル会員権」の導入に向けた実証実験を実施しました。

紫波町は岩手県の盛岡市と花巻市の中間に位置し、国内有数のもち米生産地として知られています。同町は2020年度からファンベースの考え方を導入し、紫波町ファンの声をまちづくりに反映する取り組みを開始。ファンミーティングに参加した町民の意見をもとに、観光資源である「東根山(あずまねさん)の日」を制定し、ファンと役場が共同で地域イベントを開催するなど、ファンとの共創プロジェクトを進めています。

今回発表されたファン向けデジタル会員権の導入に関する実証実験は、紫波町が進めるファンとの共創プロジェクトの一環です。

実証実験に参加するファンベースカンパニーは、社外・社内にファンを作り、これらのファンを基盤として経営やマーケティングを展開する「ファンベース」という概念を提唱し、企業や地域がファンとの関係を強化するサービスを提供しています。

今回の紫波町の実証実験では、ファンベースカンパニーが特典設計や体験イベントの企画・運営支援を行い、Web3企業のCrypto Garageがブロックチェーン上の秘密鍵の管理を行うキーマネジメントサービス「mahola wallet」とブロックチェーン・バックエンドサービス「mahola api」を提供しました。

実証実験は今年10月29日に行われ、会員となる紫波町ファンを招待し、現地での体験会を実施して「会員向け体験リターン」と「会員向けトークン付与」を検証しました。

体験会では、8月に開催された第2回紫波町ファンミーティングで生まれたアイデアを実現する形で、産品開発イベントや紫波町独自の自然を探求するイベントなどを開催。イベント後のアンケートでは、参加者が「紫波町に関わりたい気持ちが高まった」と回答し、会員権体験に対する満足度やまちづくりへの参加意欲の向上が確認されたそうです。

さらに、会員が他の会員との交流やイベント参加などの共創活動を行う際にトークンが付与され、会員権上で蓄積される体験が提供されました。このトークンに関しては、参加者が「まちづくりへの貢献や行動が蓄積される機能が特に良かった」と評価し、トークンの発行によって共創活動の満足度が高まったことが確認されたとのこと。

紫波町役場商工観光課の須川氏は今回の取り組みについて、「商品やサービスという形のあるものを扱う民間企業とは異なり、自治体は“まちづくり”という形のないものを扱う難しさがあるため、自治体を“好きだ”と言ってくれるファンの方々の存在を可視化し、コミュニティとして共に育っていく関係性を構築することが大変重要です。このデジタル会員権により、紫波町を取り巻くファンの熱量がさらに高まることを期待しています」とコメント。

また、ファンベースカンパニーは「今回の実証実験で得た知見を生かし、ファン向けデジタル会員権の体験・機能をさらに改良していくことで、ファンと地域の共創活動の加速ならびに会員権の有料化による地域価値向上のための新たな財源確保も実現していく予定です」と述べており、今後の展開について意気込みを示しています。

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レイニー
レイニー
美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。

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