三菱UFJ信託、Datachain、TOKIがステーブルコインで技術提携
三菱UFJ信託銀行、Datachain、TOKI FZCO(以下、TOKI)の3社は、ステーブルコイン発行管理基盤の「Progmat Coin(プログマコイン)」開発について、技術提携を開始したと発表しました。
ステーブルコインは、法定通貨などと紐付けて運用され、価値が安定しやすい暗号資産。市場で流通している暗号資産の、相場が激しく変動するというネガティブ面を解決しようと生み出されたものです。三菱UFJ信託銀行が開発したステーブルコイン発行管理基盤がProgmat Coinで、その価値は日本円に裏付けされており、1コイン1円で固定されています。
今回技術提携を開始したDatachainは、ブロックチェーンの相互運用性についての研究開発で実績を持ち、クロスチェーンブリッジを高効率で実現するミドルウェア「LCP」で知られています。
TOKIは、このLCPと、異なるブロックチェーンの間でトークンを相互運用するための標準通信規格「IBC」を用いてパブリックチェーン同士での取引を可能にするクロスチェーンブリッジの開発を行っており、高い安全性と優れた拡張性を持つブロックチェーン間通信に関する技術と知見を有する企業です。
三菱UFJ信託銀行は、今回の提携においてProgmat Coinの運営者という立ち位置で、Datachainはクロスチェーンの技術とノウハウを持つパートナー、TOKIはクロスチェーンブリッジをグローバルに展開する知見を提供する企業と、それぞれの役割を果たしながら協業を進めていくようです。
そしてこの提携のゴールには、ステーブルコインを用いたクロスチェーンでの取引を、より多くのチェーン間で可能にするインフラ構築というものが据えられています。
具体的には、マルチチェーンでのインフラが構築されることで、異なるパブリックチェーン上でステーブルコイン同士の交換ができる“クロスチェーンスワップ”をはじめ、NFTやガバナンストークンなど、異なるパブリックチェーン上でのステーブルコイン決済を可能にする“クロスチェーン決済”や、異なるチェーンのレンディングプロトコルでステーブルコインによる取引を実行する“クロスチェーンレンディング”といった機能が実現される見込みです。
この取り組みの対象として、現時点でピックアップされているパブリックチェーンは、イーサリアム、コスモス、アバランチ、ポリゴンの4つです。それぞれに特徴と強みを持つ個性的なブロックチェーンですが、将来的にはさらに多くのブロックチェーンにも拡大していくとのことです。
2023年6月1日、改正資金決済法が施行されたことにより、国内で法定通貨を裏付けとするステーブルコインが発行可能になりました。今後、様々なパブリックチェーンがProgmat Coinを活用することで、この分野の動きも活発化していくことが予想されます。
TOKIは今回の取り組みに関して「Progmat Coinは、ステーブルコインだけでなく、セキュリティトークンやNFTの発行も目指している。こうした分野は、日本において、現実世界の資産を、仮想通貨領域に統合する上での重要なマイルストーンとなるだろう」とコメント。三菱UFJ信託銀行の発表によると、3社提携によって進める前述の各機能提供の実現タイミングは、2024年第2四半期を目指しているとのことです。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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