フィリップ証券、メタバース上に「デジタルツイン支店」開設
フィリップ証券は、メタバース空間に「デジタルツイン支店」を7月10日に開設すると発表しました。同支店では、オンライン取引サービスの紹介や各種金融商品の案内のほか、バーチャル金融セミナーが開催される予定です。
フィリップ証券は、シンガポールを本拠地とし、アジア・欧米・中東など世界15カ国に拠点を置く総合金融サービスグループ「フィリップキャピタル」の日本法人。前身である成瀬証券の創業は1944年まで遡るという歴史を持っており、個人・法人問わず株式・先物・FX・CFD・ファンドなどの金融商品を幅広く提供。付随業務も含め総合的な金融サービスを展開しています。
同社は、Web3シーンが盛り上がりを見せる中、今後メタバース空間での経済活動が活発化することを想定して、メタバースの世界で時間的・物理的な制約を受けることなく「誰でも気軽に訪れることができる、開かれた証券会社」をつくることを目標として、デジタルツイン支店の開設を決定したとのことです。
デジタルツイン支店のオープンに際して同社が重要視したのは、オンラインと対面それぞれの良さを活かし、その中間にメタバースを置くという点。Webならではの「利便性」と、対面サービスの特徴である「ヒューマンタッチなホスピタリティ」の2つを活かした店づくりをしています。
具体的には、店舗内で直感的な行動ができるよう動線が組み立てられ、実際の店舗を訪れているようなリアリティを持たせつつ、ユーザーが必要としている情報・サービスを手軽に提供できる環境が構築されています。
また、デジタルツイン支店にはAIを活用した“バーチャル店長”が就任し、ユーザーとの自然言語によるコミュニケーションを実現しています。
2023年7月時点においてこのデジタルツイン支店で受けられるサービスは、オンライン取引サービスの紹介をはじめ、各種金融商品の案内、バーチャル金融セミナーの開催といったもので、今後運営を続けていく中で他のサービスも拡充されていくものと思われます。
今回のメタバース出店には、サービスの拡充とは異なる目標も掲げられています。それは「歴史的建造物の保存」というものです。フィリップ証券の本社社屋は1935年に建築されたもので、竣工から1世紀近くを経た現在でも当時の意匠を残している貴重な建築。この財産を次世代にも受け継ぎ、広めていくためにデジタルツイン技術が活用されています。
同社の社屋だけでなく、近隣の兜町周辺には大正から昭和初期に建設された建造物も現存しているため、今後はそうした施設などもデジタルツイン化し、兜町メタバースを構築しつつ、地域経済の発展にも寄与していきたいとしています。
こうした取り組みについて同社は、「実空間内だけでなく、メタバース空間内の施設において様々な経済活動を行うことにより、メタバース空間に新たな権利が生じると考えており、これらの権利価値を顕在化するために、実空間でも利用できる会員権等の権利をNFT化し、市場で流通させることを目標とした研究も進めていきたい」とコメント。新たなチャレンジに向けた意欲を見せています。
フィリップ証券デジタルツイン支店
https://my.matterport.com/show/?m=RJ2oGSnFVaX
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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