中銀カプセルタワービルが公式NFT化!リアル&メタバースで展開へ

故黒川紀章が設計した世界で初めて実用化されたカプセル型の集合住宅「中銀カプセルタワービル」が、NFTを活用してリアル空間(現実空間)とメタバース空間の両方で再現されることがわかりました。

近未来なコンセプト&デザイン「中銀カプセルタワー」

中銀カプセルタワーは、建築家の故黒川紀章の初期の代表作で、メタボリズムの代表作として世界的に有名な建物です。地上11階(一部13階)、地下1階からなるタワーは、1972年に東京都中央区銀座8丁目に竣工。それぞれの部屋が独立したカプセル型になっていて、技術的にはカプセルごと交換が可能な近未来的なデザインとして世界的にも注目された建物です。外観のみならず内装も含め、現代においてもその近未来なデザインで、多くの人々を魅了してきました。

建築家の故・黒川紀章は、1960年弱冠26歳で建築の理論運動メタボリズムを提唱し、機械の時代から生命の時代への変革を一貫して主張した日本を代表する建築家です。設計活動は世界20ヵ国におよび、世界各地で完成した作品は高い評価を得て、建築界のノーベル賞ともいわれているフランス建築アカデミーのゴールドメダルなど多数受賞し、世界中の建築家に影響を与えてきました。

黒川紀章建築都市設計事務所は2007年に黒川紀章が逝去した後、創立者黒川紀章によって構築されたブランドを継承し、中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトへの協力など、国内外で活発な設計活動を行っています。

中銀カプセルタワービルは、一部のカプセルが交換困難だったことなどから、カプセルの交換は行われませんでした。1972年の竣工から築50年が経過して、老朽化やアスベストの問題等から解体が決定し、2022年4月より解体が始まっています。

解体されるカプセルの一部については、中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトと黒川設計事務所の共同で保存活動を行っています。今回、黒川設計事務所と不動産クラウドファンディング「COZUCHI」 などを手掛けるLAETOLIが、デジタル技術やブロックチェーンを活用し、リアル空間及びメタバース空間において、中銀カプセルタワーの再現を目指し協議を進め、NFTを活用して中銀カプセルタワーの再現を目指す事業概要が決定したとのこと。

中銀カプセルタワーの3DCADで建設可能なNFT

リアル空間では、黒川設計事務所が著作権を所有する建築図面に基づき、3DCADデータを作成。CADデータに基づき、リアル空間で中銀カプセルタワーを建設、利用、販売などができる権利が、NFTとして1エディションのみ販売されます。NFT自体は2エディション発行され1つは黒川設計事務所が所有。今回販売されるのは残りの1エディションです。

3DCADデータを用いることで、ディベロッパーやゼネコンがリアル空間で中銀カプセルタワーを建設し、他人に貸したり、販売することができるとのこと。再現にあたっては、黒川設計事務所が必要な協力(別途に契約)を行うことにより、世界各国の法規制に合わせて、中銀カプセルタワーを再建するとしています。

また、3DCADデータは自由に使えるため、カプセルを用いた様々な事業が可能で、災害時等にカプセルを災害地に輸送し仮設住宅として利用する、季節に応じてベストなエリアに移動し移動するリゾート事業などがアイデアとして提案されています。

バーチャル空間でのあらたなコミュニティ

一方、メタバース空間にも中銀カプセルタワーが完全再現されることが決定しています。メタバース上での中銀カプセルタワーは、他人に貸したり、販売することができるとのことで、リアルな住宅から派生したあらたなNFTの居住空間となるようです。

リリースによると「中銀カプセルタワーが当初分譲住宅として販売されたことを、メタバース空間で再現することにより、新たなコミュニティーを作ることができます。利用方法に厳しい制限は設けないため、新たな利用価値を生み出すことも可能」と述べています。

販売はNFTマーケットプレイスの「OpenSea」にて行われます。販売はオークション形式で、8/31(水)13時に終了予定となっています。また、LAETOLIが運営するコミュニティサイト「KABUKI X」無いにて、交流などが行われるようです。

投稿者プロフィール

レイニー
レイニー
美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。

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