CBDCとステーブルコインの越境決済プロジェクト『睦〜MUTSUMI〜』開始
ソラミツ、VIVIT、および多摩大学大学院ルール形成戦略研究所(以下、CRS)は、ブロックチェーン技術を駆使して、CBDC(中央銀行が発行するデジタル通貨)とステーブルコイン(※)の間での相互交換を実現するプロジェクトチーム『睦〜MUTSUMI〜』を立ち上げました。このプロジェクトは、日本と東南アジアの越境決済を実現し、越境ECで日本の中小企業と東南アジアのダイレクト取引を促進することを目的としています。
※法定通貨などと紐付けて運用され、価値が安定しやすい暗号資産。市場で流通している暗号資産の、相場が激しく変動するというネガティブ面を解決しようと生み出されたもの
ソラミツは、ブロックチェーンの技術開発やデジタル資産管理などをおこなう日本のフィンテック企業です。ブロックチェーン技術を活用し産業にイノベーションを起こし社会課題を解決する事をミッションとしています。同社がカンボジア中央銀行と発行したCBDC「バコン」は、既にカンボジアを中心に、マレーシア、タイ、ベトナム等のASEANをはじめとした東南アジア諸国との越境送金・決済を実現し、インド、中国、ラオス等との越境送金・決済への拡大を発表するなど、その普及を急速に進めています。
近年高度な経済成長を遂げている東南アジアは、スマートフォン保有率150%を超える一方で、銀行口座やクレジットカードの保有率が極めて低いのが特徴。スマートフォンの電話番号で直接送金や決済ができる“デジタル通貨”は急速に普及しています。
今回発表されたプロジェクト『睦〜MUTSUMI〜』は、日本全体の中小企業が、東南アジアの大きなマーケットにシームレスに参入できるEコマースを、バコン経済圏の基盤上に構築することで、日本各地の様々な産業や文化が東南アジアにダイレクトに届く「新しい経済圏プラットフォームの実現」を目指すもの。
『睦〜MUTSUMI〜』はジョイントベンチャープロジェクトとして始動。ソラミツが越境決済システムの検討及び構築、ブロックチェーン技術の活用や金融システムとの連携などの調整を担当。
VIVITが企画推進やコーディネート等、全体の舵取りを担当します。VIVITは、「みんなの理想を、実装へ。」をミッションと掲げたDXプロデュース企業で、経済産業省や中小企業庁が主管するデジタル化を通じた経営課題の解決を目指す中小企業と、中小企業の取り組みを支援する各種機関の、双方をサポートするデジタル化支援事業「みらデジ」の支援機関でもある一般社団法人デジタル田園都市国家構想応援団の理事を務めるなどしています。
またCRSが東南アジアの外交関連、関連諸国の法律対策やルール形成戦略などを担当します。CRS(Center for Rule-making Strategies)は、2016年に設立されたシンクタンクで、客員教授である福田峰之の下、「水素利活用研究会」「サスティナブルエネルギー研究会」「細胞農業研究会」が主宰されルール形成の実践が行われています。
本プロジェクトの越境決済の仕組みとしては、日本の金融機関が発行するステーブルコインとカンボジアのCBDC・バコンをステーブルコイン交換所経由で接続。この交換所では、ステーブルコインとCBDCの交換及び為替レートの換算を行います。バコンはマレーシア、タイ、ベトナムとQRコードによる越境決済が実現されており、インド、中国、ラオスとも越境決済を開発中。東南アジア各国のQRコード決済手段の保有者は、カンボジアのバコンを経由して、日本との越境決済が可能になるとのこと。
クレジットカードを持たない層も各国のQRコード決済手段を活用して、スピーディかつ低コストに越境決済が可能になり、日本からの地域の特産品や各種のデジタルコンテンツを容易に東南アジア全体に販売できるようになるという点が大きな効果を生みそうです。
今後は他企業とも提携しながら、マーケティングやPOCを進め、2024年秋頃のサービスローンチを目指すとのこと。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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