【株価】始値・終値とは? 前日終値と翌日の始値が違う理由
株取引において、売買を行うタイミングはとても重要です。
トレーダーは、なるべく安い値段で株を買い、高い値段で売るために株価の動きを見ています。
売買のタイミングを見極めるための参考として、指定した期間内にどれだけの値動きがあったかを確かめる『始値』と『終値』という指標があります。
しかし、一日の始値は、その前日の終値と同じ価格が引き継がれているというわけではありません。
今回は、始値と終値が違う理由について解説していきます。
始値・終値について確認
日本最大の株式市場である、東京証券取引所が開いているのは平日の9:00から11:30までと12:30から15:00までの計5時間となります。
では始値は午前9時の値段、終値は15時の値段のことを指すのでしょうか。
実はそういうわけではありません。
改めて、始値・終値の意味について確認していきましょう。
- 始値(はじめね):その期間で最初に取引された価格
- 終値(おわりね):その期間の最後に取引された価格
この“期間”は10分や1か月などさまざまですが、通常の期間は1日を指すことが多いです。
このように、始値・終値はその期間内で行われた取引から設定されるのです。
例えば、9時3分にその日の最初の取引が行われた場合はその時間の値段がその日の始値となります。
極端ではありますが14時から一度も取引が行われなかった場合は14時の値段がその日の終値となるのです。
そもそも株価はどうやって決まる?
そもそも株価はどうして変動するのでしょうか。
それは、株価が買い手(需要)と売り手(供給)のバランスによって決められるためです。
会社が発行する株式には限りがあるので、買いたい人が増えると株価は上がり、売りたい人が増えると株価は下がります。
株価は、需給関係によって値段が上下するのです。
では、どのようなタイミングで株価が変動するのかを見ていきましょう。
会社の業績状況(内部要因)
株価が変動する一番大きい要因は、会社の業績の変化です。
当然、会社の業績が良くなればその会社に期待して株を買いたい人が増えるため、株価が上がります。
一方で、会社の業績が悪くなればその会社の株を売りたい人が増えるため、株価が下がります。
この会社の業績を私たちは『決算書』を通して確認することができます。
上場会社は四半期(3か月)ごとに決算書を公表することが義務付けられており、これによって需要と供給のバランスが変化するのです。
政治や経済の動き・突発的なニュースなど(外部要因)
国内外の景気や、金利・為替の動きも株価に影響を及ぼします。
一般的に好景気になれば企業業績が良くなるため株価は上がり、不景気になれば企業業績が悪くなり株価も下がります。
景気が変わることによって生じる金利の動きも株価に影響を与えます。
金利が上がると…
- 企業が新たな借入れがしにくくなり、資金が不足するため事業を縮小する。
- 預貯金口座に資金を預けようとする人が増える。
このような状況になることで株価が下がることになります。
反対に金利が下がると、この逆の働きで株価が上がりやすくなります。
また、円高になると輸入を行う国内企業の株価が上がり、円安になると輸出を行う国内企業の株価が上がることになります。
更に突発的な要因で株価が変動する場合も。
- その会社の決算発表や重要な経済指標の発表
- 決算期前の自己資本操作のための売買
- 国内外の政治的な事象、市場動向の変化
- 大株主が多額の売買を行ったとき
- その会社の不正や、会社のCMに起用されている俳優の不祥事の報道など
- 夏枯れ相場、アメリカ雇用統計の発表、クリスマス休暇前の12月相場など
- 自然災害や戦争など
これらのような事象が起こると大きな値動きをする可能性があります。
以上のように、会社自体の業績、政治や経済の動き・突発的なニュースなどによって株価が動いていきます。
どうして前日終値と始値は違うの?
では、前日の終値と始値はなぜ異なるのでしょうか。
それは、前日の終値と始値にはそもそもの関連性がなく、あくまでその時間の需給のバランスによって値段が決まるためです。
株価が決まる方法は2種類あります。
証券取引所が開いているときは『ザラバ方式』と呼ばれる、オークションのように次々と取引を成立させる方法で値段が決められています。
一方で、証券取引所が開いていないときは『板寄せ方式』によって値段が決められています。
板寄せ方式では、取引開始時刻までに入ってきた注文から、売り注文と買い注文の数量を差し引き・付け合わせていきます。
この作業を行うことによって、売りと買いのバランスがとれた水準が翌朝の始値として決められるのです。
前述の通り、証券取引所が開いている時間は9:00から15:00までです。
つまり夕方から朝までの18時間は取引ができないため、その間に世間では先ほど例に挙げたような様々な出来事が起こり得ますよね。
そして、取引時間終了後から翌日の取引開始までの間に様々なニュースが報じられることにより、買い手と売り手の動向が変わり、始値に影響を与えます。
よって、前日の終値とその日の始値は異なる値段になるのです。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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